ITエンジニアを辞めたい!代表的な6つの理由と対処法まとめ

ITエンジニアを辞めたい理由
  • まさかこんなに大変だとは思わなかった
  • つらすぎて続けられない…

ある程度は覚悟してITエンジニアになったものの、想像以上の大変さに「もう辞めたい」と思っている人も多いかもしれません。

当記事では、「ITエンジニアを辞めたいと思う理由」や「辞めたいと思ったときの対処法」について詳しく解説していきます。

また現役エンジニアへのアンケート調査を元に、「ITエンジニアに向いていない人の特徴」も紹介します。

「辞めたい」「自分には向いていないかも」と悩んでいる人にとって、何らかの解決につながれば幸いです。

ぜひ最後まで読んでみてください。

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「ITエンジニアを辞めたい!」代表的な6つの理由と対処法まとめ

ITエンジニアは、社会貢献ができる、成果が目に見える、自身の成長を実感しやすいなど、やりがいの大きい仕事です。

一方で、エンジニアの仕事に不満をもち「辞めたい」と思っている人もいます。

ここでは「ITエンジニアを辞めたい」と思う代表的な理由を現役エンジニアの口コミと共に紹介していきます。

辞めたい理由ごとの対処法をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

1.仕事量が多い・残業が多い

ITエンジニアを辞めたい理由 仕事量が多い

回答者の声
  • 顧客都合によって夜間作業が発生し、9時~23時の勤務を1ヶ月続けた時に辞めたいと思いました(30代 男性)
  • 新しいシステム導入時、膨大な仕事量の為にストレスで身体中に蕁麻疹が出た時(30代 男性)
  • 定時で終わらない仕事量を振られた時。「なるはやで」など、心ない指示を受けた時(40代 女性)
  • 土日や時間外も緊急の対応が必要になる時(20代 女性)
〔出典〕独自アンケート調査

ITエンジニアのオーバーワークや長時間労働は、なかなか改善されない問題です。

残業が発生する原因としては、「トラブル対応などのイレギュラーな仕事が多いこと」「納期が短いこと」などがあげられます。

「早く帰れる思っていたのにバグ対応で残業になった」などは、エンジニアであれば誰もが経験することでしょう。

「納期に間に合わせるためには、残業・土日出勤も仕方ない」という雰囲気の職場も多いかもしれません。

法定労働時間(1日8時間・1週間40時間)を超えて時間外労働をさせる場合、企業は従業員と労働基準法36条に基づく「36(さぶろく)協定」を結ぶ必要があります。

さらに「36協定」には、罰則付きの上限もあります。

しかし現実には、上限を超えた残業が常態化していたり、サービス残業をさせたりする会社も少なくありません。

オーバーワークになりにくい転職先を探す方法を紹介します。
残業の少ない職種を選ぶ

仕事の性質上、残業が発生しやすいITエンジニアですが、「社内SE」や「ヘルプデスク」のような比較的残業の少ない職種もあります。

  • 社内SE:クライアントは自社の社員なので、スケジュール調整の融通がききやすく残業が発生しにくい
  • ヘルプデスク:問い合わせ時間が営業時間内なので、残業が常態化することがない

「忙しすぎる現場はつらい」「プライベートも大事にしたい」という人は、上記のような残業の少ない職種を選ぶのも一つの方法です。

残業を減らす取り組みをしている企業を選ぶ

企業のなかには、残業を減らす取り組みに力を入れているところもあります。

たとえば、求人情報に「残業は月15時間以下」「20時以降の残業は禁止」などと記載されている企業です。

ただ掲載されている情報が、実態と異なっているケースもあります。

確実に残業の少ない企業を選びたい場合は、その会社で働いている社員に話を聞くか面接の際に質問しましょう。

「面接では聞きにくい」という人は、ITエンジニア専門転職エージェントのコンサルタントに確認してもらうと安心です。

2.クライアントからの無茶振り

ITエンジニアを辞めたい理由 無茶振り

回答者の声
  • クライアントからの要件定義が頻繁に変更される時は、ストレスを感じるので辞めたいと思います(20代 男性)
  • クライアントからの無茶な修正依頼が続いた時(40代 男性)
  • プロジェクトがほぼ完了した時に追加の要望を受けた時(40代 男性)
〔出典〕独自アンケート調査

クライアントからの頻繁な修正依頼や仕様変更に疲弊しているエンジニアは少なくありません。

今後の関係を考えると無下に断ることもできず、不満を感じながらも要望に応えているエンジニアは多いのではないでしょうか。

要件定義をしっかり行う

クライアントからの途中変更をできる限り避けるために、要件定義はしっかりと行いましょう。

「クライアントの要望」と「要望を自社でどのように実現するか」を明確にしないと、齟齬が生まれる可能性があります。

その結果、「思っていたのと違う」「もっとこんなふうにしてほしい」といった変更や追加の要求が出やすくなります。

クライアントの担当者が技術に詳しくない場合、「こんな感じで…」など曖昧な要求をされることもあるでしょう。

クライアントの「こんな感じ」を言語化して、何を求められているかを何度も確認しましょう。

要件定義をしっかり行うことで、齟齬が原因の修正・変更を減らすことが可能です。

要求を無条件でのまない

クライアントの要望を「わかりました」と無条件でのむことは避けましょう。

無茶ぶりに応じてくれるという前例を一度作ってしまうと、今後も同じような要求をされてしまうからです。

どうしてもクライアントの要求に応えなければならない場合でも、「変更や修正は簡単でないこと」をしっかりと伝えてください。

そして、変更や修正がクライアント都合なら、「納期の延長」や「仕様変更にかかる追加費用」などの要求も検討しましょう。

3.今の職場ではスキルアップできない

ITエンジニアを辞めたい理由 スキルアップできない

回答者の声
  • 自社では自分の技術やスキルを伸ばす事が出来ない。残業も多く何の為に働いているのかわからない(40代 男性)
  • スキルの向上につながらないような仕事が続いた時(30代 女性)
  • 任されている仕事が物足りなくなった時(40代 男性)
〔出典〕独自アンケート調査

やりたい仕事が明確である人ほど、スキルアップできない環境に不満がつのります。

「このままではいけない」と焦りも感じるでしょう。

いつまで経ってもスキルアップにつながらない単純作業や雑務ばかり続くようなら、転職も視野に入れる必要があります。

ここでは「今の職場ではスキルアップできない」と感じたときの心の持ちようや対処法を紹介します。

入社してすぐは与えられた仕事を全力でする

もしあなたの社歴が浅いのであれば、まずは与えられた仕事を全力で行いましょう。

経験や実績もない状態で「自分がやりたい仕事」を任されることは稀だからです。

まずは任された仕事を地道に行って経験を積み上げ、その分野を極めましょう。

望んだ仕事ではないとしても、様々な仕事を経験することは無駄ではありません。

やり切ったあとに、「もう学ぶことがない」「これ以上成長できない」と感じたら転職や部署異動を検討しましょう。

キャリアアップ支援がある会社を選ぶ

今の職場でスキルアップが見込めず転職を検討している方は、キャリアアップ支援のある会社を選びましょう。

【企業のキャリアアップ支援の例】

  • キャリアプランニング制度がある
  • 資格取得支援制度がある
  • 研修や勉強会がある
  • 上司からのフィードバックがもらえる

コストや手間をかけてキャリアアップ支援を行っている会社には、エンジニアを育てる風土があります。

やる気のあるエンジニアにとっては、スキルアップが叶う良い環境と言えるでしょう。

自己研鑽を怠らない

スキルアップを目指すなら環境を変えるだけでなく、自己研鑽を怠らないことも不可欠です。

自己研鑽の方法としておすすめなのは資格の取得。

資格取得の大きなメリットは、知識の幅を広げられることです。

長期間同じ仕事をしていればその道のプロフェッショナルにはなれるかもしれませんが、限られた仕事しかできない人材になってしまう可能性も。

一方、資格取得には幅広い分野の勉強が必要になるため、知識の幅が広がって、対応できる仕事も増えていきます。

資格取得により「スキルの証明」ができれば、給与アップや有利な転職にもつながります。

4.職場の人間関係に不満がある

ITエンジニアを辞めたい理由 職場の人間関係

回答者の声
  • 上に立つ人が高圧的すぎて、話をすると毎回詰められる。自分も何を話せばいいかわからず、さらに詰められることになる。このサイクルになるときに辞めたくなります(40代 男性)
  • 上司が、何もわからなくて部下に丸投げするとき(30代 男性)
  • 上司とあわないとき、理解してもらえないとき(30代 女性)
〔出典〕独自アンケート調査

ITエンジニアはチームで仕事を進めることも多々あります。

そのため職場の人間関係が良くないと、ストレスが溜まったり、居心地が悪くなったりしてしまいます。

アンケートでは、上司の仕事の進め方やコミュニケーションに関する不満の声が目立ちました。

職場の人間関係に悩んだ際の対処法を見ていきましょう。
他人は変えられないと割り切る

「他人と過去は変えられない」という言葉があります。

実際、人の気持ちや行動を変えることはとても難しいことです。

自分には理解できない言動をする人がいたとしても、その言動はその人にとっての「普通」かもしれません。

そもそも「自分が正しい」「自分が普通」という考えも正しいとは言えません。

「いろいろな考えの人がいる」と割り切ることで、他人に対して苛立ったり不快感を覚えたりすることが減り、気持ちが少し楽になります。

転職をして職場環境を変える

職場の人間関係が理由で会社に行くのがイヤになる、毎日つらいという場合は、転職を視野に入れましょう。

人間関係の悩みは、多かれ少なかれどこの職場でも生じます。

とはいえ、今がつらすぎてどうしようもないなら、我慢し続けることで得られるメリットは少ないでしょう。

職場を変えることで悩みが解決し、仕事が楽しくなったり、本来の力が発揮できるようになる可能性もあります。

ただ、今の職場から逃げたい一心で、よく考えずに転職先を決めてしまうのはNG。

同じような人間関係の問題にぶつかったり、今よりも悪条件の会社を選んだりするリスクがあるからです。

転職先を決める際は、「やりたい仕事ができるか」「スキルが活かせるか」「キャリアプランにマッチするか」などもしっかり考慮しましょう。

フリーランスになる

職場の人間関係が苦痛な人は、フリーランスになる選択肢もあります。

フリーランスには、自宅やコワーキングスペースなどで働く「在宅型」と、開発現場に常駐して働く「常駐型」があります。

在宅型であれば一人で仕事を進められますし、常駐型の場合も受注先は自分で選べます。

いずれにしても、馬の合わない上司や同僚と強制的かつ長期的に働く必要がないため、職場の人間関係がつらいエンジニアにとっては働きやすいと言えます。

「クライアントとの交渉や契約を自身で行う必要がある」「需要のあるスキルがないと仕事を得にくい」といったフリーランスならではの大変さもありますが、職場の人間関係に悩んでいる方は、働き方の一つとして検討してみてはいかがでしょう。

5.納期に追われるのがつらい

ITエンジニアを辞めたい理由 納期に追われる

回答者の声
  • 見積もりが甘くて、帳尻を合わせるようなスケジュールに追われた時(40代 男性)
  • 無謀な納期を指示されたとき(50代以上 男性)
  • 納期の迫ったプロジェクトで次々と問題が見つかったとき(50代以上 男性)
〔出典〕独自アンケート調査

システム開発には必ず納期がありますから、エンジニアの仕事をしている限り納期に追われることは避けられません。

とはいえ、常に納期に追われている状態はストレスです。

納期がタイトすぎて残業や休日出勤が常態化している場合は、「社内SE」や「ヘルプデスク」のような納期に追われにくい職種を選ぶのもひとつの方法です。

また、「会社がクライアントの無理な納期にも言いなりになっている」「PMの手腕のなさが原因で、毎回納期がタイトになっている」といった場合は、個人の力ではどうすることもできません。

上記のような場合は、転職も視野に入れることをおすすめします。

転職したいとは思っていても、時間がなさすぎて難しいと諦めている、もしくは先延ばしにしている方は、転職エージェントの利用も検討してみてはいかがでしょうか。

あなたの代わりに、「面接の日程調整」「給与・条件面の交渉」も代行してくれるので、隙間時間をぬっての転職活動も可能です。

転職エージェントを探す際は、当サイトオリジナルのITエンジニア向け転職エージェントのこだわり検索ツールも用意したので、必要に応じてご活用ください。
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年齢
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6.自分のスキルに自信がもてない

ITエンジニア辞めたい スキル不足

回答者の声
  • 現在のスキル以上のことを任され、全くできない時(20代 男性)
  • 周りの優秀なエンジニアと比べて自分が役に立てていないと感じるとき(20代 女性)
  • 調べてもわからない状態が1日続いたとき(20代 男性)
  • 使用したことのないサービス等があっても知っている前提で指示されるとき(20代 女性)
〔出典〕独自アンケート調査

新人のうちはとくに、わからないことだけらです。

知らない領域の仕事を任されれば不安になりますし、他の人と比べて自信を失ってしまうこともありますよね。

自分のスキルに自信がもてないときは、以下の方法で解決しましょう。

わからないことをそのままにしない

わからない問題が出てきたときに最もやってはいけないことは、誰かに解決してもらうなどして「その場しのぎ」でやり過ごすこと。

自分で問題を解決しなければ、いつまで経っても自信がもてないからです。

まずは試行錯誤を繰り返し、どうしても解決できなければ上司や先輩を頼りましょう。

自分の力で解決する癖をつけることで、知識の引き出しが増え、技能が磨かれ、対応力がついていきます。

継続的に勉強する

流れが早いIT業界では、常に知識や技術のアップデートが必要です。

学ぶことに消極的な人は取り残され、「技術不足」に悩むことになってしまいます。

仕事が忙しいなかで時間を捻出することは大変ですが、毎日30分でもいいので継続して勉強しましょう。

一つの知識を得ると「もっと知りたい」と思うことが増えていきます。

そうしていくうちにどんどん知識が増え、自信がもてるようになります。

ITエンジニアに向いていない人の特徴

ITエンジニアに向いていない理由

71人の現役エンジニアに、ご自身の経験から「ITエンジニア」に向いていないと感じる人の特徴をあげてもらいました。

下記の特徴に当てはまる人は、ITエンジニアの適性がないために「仕事を辞めたい」と感じるのかもしれません。

ぜひチェックしてみてください。

探究心・好奇心・成長意欲がない

IT業界は「技術の進歩」も「新しい技術が廃れるスピード」も他の業界に比べて非常にはやいです。

そのため、常に知識をアップデートしたり、新しい技術を学んだりする意欲がない人は、すぐに「使えないエンジニア」になってしまいます。

知識や技術がないと責任のあるプロジェクトを任されないため仕事を楽しめませんし、収入も上がりません。

  • 勉強が嫌い
  • 試行錯誤することがめんどう
  • 新しい技術に対する興味が薄い
  • わからないことを調べずに誰かに聞いてばかりいる

上記のような人は、ITにエンジニアには不向きと言えるでしょう。

回答者の声
  • わからないことを調べようとせず、すぐにあきらめてしまう方は向いていないと思います(20代 男性)
  • 開発には多種多様な知識が必要で、全てを理解している人は少なく、分からないことは調べることが大事(20代 男性)
〔出典〕独自アンケート調査

粘り強さ・根気がない

粘り強さや根気がない人もITエンジニアには向いていません。

何度も検証を繰り返す、一つのバグ対応のために何時間も費やすといった根気のいる仕事はエンジニアにとって日常茶飯事。

顧客からの難しい要件定義に、向き合わなければいけないこともあります。

面倒な仕事や困難な状況にも粘り強く食らいついていける人でないと、ITエンジニアを続けることは難しいでしょう。

回答者の声
  • ITエンジニアの仕事は、地味な仕事をコツコツ続ける必要があるので、それが出来ない人は向いていないと思います(50代以上 男性)
  • 顧客からの難しい要件定義を見てすぐにギブアップする人(50代以上 男性)
〔出典〕独自アンケート調査

コミュニケーションが苦手

趣味でアプリ開発するのとは違い、会社に属してエンジニアの仕事をするならコミュニケーション能力は必須です。

システム開発はチームで行うものであり、開発を円滑に行うためにはチームの協力や連携が不可欠だからです。

とくに、ビジネスパーソンにおけるコミュニケーションの基礎である「報告」「連絡」「相談」は、ITエンジニアにとっても非常に重要。

報連相を怠ると、「ミスを未然に防ぐ」「トラブルに早急に対処する」といったことができず、大きな問題につながりかねません。

また周囲の人とのコミュニケーションが苦手だと、仕事を一人で抱え込んでしまい精神的に追いつめられてしまうこともあります。

「煩わしい人間関係を避けたいから」「人との関わりが苦手だから」という理由でエンジニアを続けることは難しいでしょう。

回答者の声
  • ITと言うと未だにパソコン作業だから「コミュニケーション能力が低くてもいいんでしょ?」という人がいます。ですが、仕事を依頼するのは人であり、作業自体も複数人のチームで行うことが多いです。他者と円滑に会話ができない方、配慮ができない方は向いていないと思います(30代 男性)
  • チームワークが大切なので気遣いができない人は難しい(20代 女性)
〔出典〕独自アンケート調査

論理的思考ができない

道筋立てて物事を考える論理的思考(ロジカルシンキング)ができない人は、ITエンジニアには不向きです。

システム開発をするうえで「設計通りの性能にならない」「バグが発生する」などは、しばしば起こります。

トラブルが起こった際、問題の本質や物事の関係性をとらえ、順序立てて考えられなければ、闇雲にトライアル&エラーを繰り返すことになります。

論理的思考ができない結果、「解決に時間がかかる」「時間がかかった分、開発費用がかさむ」「納期に間に合わない」ということにもなりかねません。

クライアントに提案する際にも、論理的思考ができないと、「なぜそれが必要なのか」「なぜそれをしたほうがいいのか」を説得力をもって話せません。

論理的思考は、ITエンジニアには欠かせないスキルです。

回答者の声
  • 論理的思考や仮説だてができない人(40代 男性)
  • 順序立ててモノを考えるのが苦手な人(30代 男性)
〔出典〕独自アンケート調査

「辞めたい」と思うことはあるが転職はしたくないITエンジニアが5割強

辞めたいと思ったことがあるITエンジニアに「転職したいか」を聞いたところ、56.3%が「したくない」と回答しました。

ITエンジニア 転職したいと思うか

転職したくない理由

「辞めたいな…」と思うことがあっても、転職しようとまでは思わないエンジニアは5割強。

理由としてもっとも多かったのは「やりがいを感じるから」でした。

  • 大規模なWEBシステムが無事に本番稼働した
  • 自分の関わったシステムが顧客の業務効率改善につながった
  • 数千万円のプロジェクトを成功させた

など、試行錯誤しながらコツコツと頑張った先の達成感や充実感は、ほかの仕事ではなかなか味わえません。

まさにエンジニアの醍醐味といえるでしょう。

「大変なことは多いけど、やっぱりエンジニアの仕事が好き」という人が多いとわかります。

回答者の声
  • 難しい仕事だとは思いますが、できたときの達成感はほかの仕事では味わえない。自分の作ったシステムで100人以上のクライアント様の業務効率の改善につながることもあるので(20代 男性)
  • ITエンジニアの職業は勉強が大変ですが、それも楽しいので、それ以外の職業は考えられないです(40代 男性)
  • 天職と思っているから(50代以上 男性)
  • ITエンジニアの道で独立して、その道で食べていくと決めたから(20代 男性)
  • 会社や現場により職場環境は様々であり、ITエンジニアを続けながらでも環境を変えることで現在の悩みを解決できると感じられるため(30代 女性)
〔出典〕独自アンケート調査
他の仕事に転職したい理由

一方で「ITエンジニアを辞めて他の仕事に就きたい」と回答した人は4割強でした。

エンジニアは精神的にも肉体的にも大変な仕事であるため、「それでも頑張りたい」という情熱がないと続けることは難しいでしょう。

とくに「長時間労働」「タイトな納期」「一生学び続けなければいけない」などに耐えられない人は、転職を検討しているようです。

回答者の声
  • 年齢的にも新技術を学び続けるのはつらいですし、給与面での大幅な上昇は見込めないためです(40代 男性)
  • 好きで始めた仕事ではないので。性格的に向いている気はするが、ストレスが多く、好きになれない(40代 女性)
  • 家庭を優先して生活したいため(20代 女性)
  • 長時間働かなければならない状況や、プロジェクトの締め切りに追われることが続くから(50代以上 男性)
〔出典〕独自アンケート調査
「エンジニアの仕事に情熱を注げない」「エンジニアの労働環境に耐えられない」という場合、キャリアチェンジするのは決して悪いことではありません。「興味のある仕事がある」または「転職したいけどどんな仕事が向いているかわからない」という人は転職エージェントに相談してみてください。転職エージェントでは、これまでの経歴や希望をもとに、あなたに合った仕事を紹介してくれます。

ITエンジニアを辞めて異職種転職するのにおすすめの仕事

もしITエンジニアを辞めた場合、どのような選択肢があるのか気になる人もいるでしょう。

ITエンジニアからの異職種転職を目指すなら、以下の職種に転職してみてはいかがでしょうか。

ITコンサルタント

ITコンサルタントとは、企業の経営課題を解決するために、IT戦略の策定やシステム最適化の提案を行うお仕事です。

ITエンジニアとして経験してきたことや知識が活かせるので、キャリアアップ転職として目指す人も一定数はいます。

エンジニアよりもさらに上流工程に携われることや、業務領域も幅広いため、「今の職場ではスキルアップできない」と感じている人におすすめです。

また、ITエンジニアに比べて年収も高い傾向にあるため、年収アップ転職を実現できる可能性も。

ただし、ITコンサルタントには「論理的思考力」や「コミュニケーション能力」が求められます。

自信がない場合は、慎重に検討する必要があるでしょう。

ITエンジニア経験者の採用ニーズは高まっているので、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

プリセールス

プリセールスはIT業界ならではの職種で、営業に同行して自社のIT製品やサービスの技術的な説明を行い、提案をサポートするお仕事です。

ITエンジニアの経験や知識を活かせる一方で、システム開発や運用はほとんど行わないため、仕事量の多さや納期に追われるのが負担で転職したいと考えている人におすすめです。

営業職のサポートとは言え、受注や契約につなげる必要があるため、営業スキルも欠かせません。

しかし、売り上げなど数字に結果が表れるので、ITエンジニアとはまた違ったやりがいを得られるでしょう。

ITエンジニアが異職種転職を目指すなら、IT業界で活躍できる職種がおすすめです。

これまでの経験や知識を活かせるため、転職しやすいのが理由です。

IT業界から離れたいという人は、まったく違う分野を目指すことになり、転職難易度はアップするので注意してください。

ただ、20代若手ならポテンシャル採用も期待できますし、業種によっては人手不足で、年齢など関係なく未経験者を歓迎している職場も。

ITエンジニアを辞めて他の仕事を探す際は、職種の選択は慎重に行うようにしてください。

アカリンク合同会社代表の相馬正伸氏からのアドバイス

最後に当記事の監修者、アカリンク合同会社代表の相馬正伸氏からアドバイスいただいたので紹介します。

エンジニアを辞めたいとお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

アカリンク合同会社代表 相馬正伸氏
相馬正伸氏からのアドバイス

私自身、忙しすぎて寝る時間もないときや、大きな失敗をしたときなどに何度も辞めようと思ったことがあります。しかし、感情に流されず冷静に将来の選択を考えることが重要です。

まずは、自分が本当に辞めたい理由をはっきりさせましょう。たとえば、スキルに限界を感じているのであれば、新しい技術を学ぶことや異なるプロジェクトに挑戦することで解決できるかもしれません。もし人間関係や労働環境にストレスを感じているなら、転職や部署異動も考えてみるのも一つの選択肢です。

焦らず、現状と将来の可能性をじっくり考えて、自分にとって最良の選択を見つけるようにしましょう。

 

■監修者プロフィール
アカリンク合同会社 代表 DX支援パートナー 相馬正伸
これまで、IT歴26年で延べ3万人以上のITについての相談にのり、50以上のプロジェクト経験と合計100億円以上のシステム導入に携わる。富士通株式会社、ソフトバンク株式会社を経て、2018年にアカリンク合同会社を設立。経済産業省認定のIT導入支援事業者、スマートSMEサポーターとして中小企業だけでなく、行政機関向けにもDX推進を行っている。
著書は「超DX仕事術」(サンマーク出版)

アンケート調査概要
  • 調査対象:ITエンジニアをしている方
  • 調査期間:2023年12月29日~2024年1月12日
  • 調査機関:自社調査
  • 調査方法:インターネットによる任意回答
  • 有効回答数:71人(女性17人/男性54人)