友人や同僚・取引先との信頼関係を築くために、会話は重要な役割を果たしています。
仲の良い人や尊敬できる人と話していると、元気になったり刺激を受けたりすることもあるでしょう。
しかし「どうしても会話が苦手」「会話が苦痛」という人も多くいます。
今回は会話が苦手な社会人498人にアンケートを実施し、「会話が苦手な理由」や「会話が苦手で困っていること」について聞きました。
- 調査対象:会話が苦手な社会人
- 調査期間:2024年5月31日~6月2日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:498人(女性344人/男性154人)
- 回答者の年代:10代 1.0%/20代 23.9%/30代 41.0%/40代 20.9%/50代 10.0%/60代以上 3.2%
調査結果に関して、株式会社Gentle 代表取締役の中村 成博氏からもご考察いただきました。
【監修者プロフィール】
中村成博(まさひろ)株式会社Gentle 代表取締役
日本マクドナルド勤務時代、楽しく働ける環境づくりを徹底し、都内で平均時給が一番低い店舗にも関わらず、一番離職率の低い店舗となり、その事例がマクドナルド全店に紹介される。コンサルティング会社では、この考え・手法をあらゆる業種・業態に講演・研修を通して広め、その実効性は評価が高い。
2015年10月に株式会社Gentleを設立。講演や研修、セミナー、コンサルティングを通して「悩みの解決や行動革新のキッカケ」を提供。
著書:『リーダーは在り方が9割』2021.04出版
中村氏の講演ダイジェスト:You Tube動画はこちら
『カンニング竹山のイチバン研究所』へ出演:>>詳細はこちら
「異性・同性どちらと話すのも苦手」が55.4%
会話が苦手な社会人498人に「異性と同性、どちらと話すのが苦手か」を聞いたところ、半数以上が「どちらも苦手」と回答しました。
「うまい返しがすぐに出てこない」「一方的にしゃべりすぎてしまう」といった場合、相手の性別に関わらず、うまく会話できないことが多いのではないでしょうか。
異性との会話が苦手な理由としては「気になっている相手だと緊張する」「共通の話題が少ない」などがあるでしょう。
一方同性との会話が苦手な理由としては、「マウントの取り合いが嫌」「同調圧力に疲れる」などが考えられます。
同性・異性のどちらかから馬鹿にされたり、仲間外れにされたりした経験も、苦手意識につながるかもしれません。
複数人での会話が苦手な人が39.0%
「一対一」と「3人以上」の会話では、「3人以上での会話が苦手」という人が39.0%で、一対一が苦手な人よりやや多い結果になっています。
大人数での会話が苦手な理由としては、「言葉を発するタイミングが難しい」「色々な人に気を使って疲れる」などが考えられます。
大人数での会話だと、「聞き役」あるいは「聞いているふり」に徹する人も多いのではないでしょうか。
一方マンツーマンでの会話が苦手な理由としては、「話題がプライベートなことになりやすい」「自分が積極的に話したり相槌を打ったりしないと、静かになり気まずい」などが考えられます。
会話が苦手な場面ランキング
会話が苦手だと感じる場面を聞いたところ、2位以下に大差をつけた1位は「初対面の人と話す(145人)」でした。
2位「大人数で話す(82人)」、3位「食事会・ランチ中の会話(73人)」、4位「雑談・世間話する(71人)」が続きます。
ランキングに入った項目を見ると、「会話の相手」「シチュエーション」「会話内容」によって、会話が苦手と感じる場面がつくられているとわかります。
とくに「誰と話すか」によって、「会話が苦手だ」と感じる人が多いようです。
苦手な人が多いのは、「初対面の人」「保護者仲間」「異性」などですね。
あまり親しくなくて、今後も付き合いが続きそうな人だと、悪い印象を与えたくないという理由で緊張しがちです。
緊張のせいで会話がぎこちなくなる人も多いのではないでしょうか。
1位 初対面の人と話す
- 初対面の人とはどのような会話をすればいいのかわからず、気まずい思いをします(30代 女性)
- 研修会などイベント主催時の対人緊張はとても高い。初対面の人が多数いる中で自分の仕事をするので、最も緊張が高くなる(40代 男性)
- 初めての相手と話さなければならないとき、とっかかりの話題をどうすればよいかわからない(60代以上 男性)
1位は「初対面の人と話す」でした。
初対面の人との共通点・話題を見つけるのが難しく、苦労する人が多いようです。
初対面だと相手の性格もわからないので、「プライベートを深堀りされるのが嫌な人だったらどうしよう」と思い、たくさん質問できないこともあります。
取引先の人であれば、「雑談なしで本題に入ってほしいタイプかどうか」を見極めるのも難しいですよね。
初対面後に仕事やプライベートで関わっていく人だと、「印象を良くしたい」という思いが強くなって緊張もするでしょう。
2位 大人数で話す
- 3人以上だと、取り残される(10代 女性)
- 大勢いると、誰と話していいのかわからなくなる(20代 女性)
- 知人や親戚付き合いで、大勢いるとうるさくて長時間になるので、疲れてしまい苦手です(50代 男性)
2位は「大人数で話す」です。
大人数で話していると、会話内容やテンポについていけなくなりがち。
みんながそれぞれに意見を主張していると、会話内容の整理が追いつきません。
会話の相手に気をつかってしまう人だと、大人数での会話では、気をつかう相手が増えて気疲れしそうです。
また、ガヤガヤした雰囲気が苦手な人もいるでしょう。
3位 食事会・ランチ中の会話
- 職場の同僚とのランチ(20代 女性)
- ご飯を食べているときの会話。何を話していいのかわからない(30代 女性)
- 職場の人たちとのランチ会や懇親会(50代 男性)
3位は「食事会・ランチ中の会話」でした。
食事会やランチでは、会話内容がプライベートまで及ぶことも少なくありません。
自己開示が苦手な人の場合には、プライベートなことは話したくないと思ってしまうでしょう。
同僚のプライベートに興味がない場合は、質問するのも難しくなります。
上司など目上の人が参加する食事会だと、自分がうっかり変なことを言わないかも気になりますね。
4位 雑談・世間話する
- 仕事中少し時間ができたときの、ちょっとした雑談(20代 女性)
- 仕事の話などは大丈夫ですが、雑談が苦手。次の話題が出てこないときは、焦って汗をかく(40代 男性)
- 同僚や顧客との雑談です。話を盛り上げるよう努力したほうがいいのか、聞くのに徹したほうがいいのか、わかりません(50代 女性)
「雑談・世間話する」が4位でした。
例えば「職場の休憩時間やちょっと落ち着いた時間帯」「近所の人と道端で会ったとき」などに雑談するタイミングがあります。
雑談の場合、話題も会話における自分の立ち位置も自由。
そのため「何を話したらいいかわからない」「話すほうがいいのか聞くほうがいいのか、決められない」という人も多くなりました。
5位 あまり親しくない人と話す
- 顔見知り程度(1~2回会ったことがあるくらい)の人との会話(30代 女性)
- 職場の人間だが、部署が離れていて接点がない同僚との会話(40代 男性)
- 初対面の人より、付き合いのある職場の人との会話が苦手。友人関係でも、「親しくなりつつある人」との会話を難しいと感じます(50代 女性)
5位は「あまり親しくない人と話す」でした。
初対面ではないけれどあまり親しくない人との会話が難しいと感じている人も多数。
例えば、関わりが薄い同僚や、あいさつ程度しかしないご近所さんなどが当てはまるでしょう。
苦手な理由としては、共通の話題を見つけにくいなどの理由が考えられます。
天気の話など当たり障りのない会話を、意味がないから苦痛と感じる人も多いのではないでしょうか。
6位 マンツーマンで話す
- どの場面においても、一対一だと何を話したらいいのかわからなくなり、苦痛に感じる(30代 女性)
- 2人だと、話題がなくなると気まずい(40代 女性)
- 仕事でもプライベートでも、2人だけになった場面が苦手です(50代 男性)
「マンツーマンで話す」が6位でした。
マンツーマンの会話で話題が途切れると、シーンとなって気まずいことも。
仲のいい友人や家族なら、沈黙中にお互いスマホをいじったり考えごとをしたりしても気まずくならないこともあります。
ただ、あまり仲が深まっていない人や上司などと話していて沈黙が続くと、気まずいですね。
人の目を見て話す人が相手だと、じっと見られていることに緊張してしまう場合もありそうです。
7位 保護者同士・ママ友と話す
- 子どもを介して出会った保護者同士での会話(30代 女性)
- 子どもの学校行事で、保護者同士で話すのが苦手。いわゆるママ友との会話が苦手(40代 女性)
- パパ友との会話(50代 男性)
7位は「保護者同士・ママ友と話す」でした。
回答者のほとんどは女性です。
保護者同士が話すシチュエーションとしては、「参観・運動会などの学校行事」「保育園・幼稚園のお迎え」などがあるでしょう。
保護者同士のランチ会などに参加している人もいます。
保護者仲間は今後も長く付き合っていくだろう相手です。
自分が会話で失敗して、子どもに何らかの迷惑がかかってはかわいそうという思いから、保護者同士の会話に際し緊張してしまう人が多いと考えられます。
8位 異性と話す
- 異性と2人きりになってしまったときに、どのような会話をすればいいのかわからなくなる(20代 女性)
- 異性と話していて、共通の話題が見当たらないとき(40代 男性)
- そもそも女性を信用していないので、お客さんの女性以外とは会話したくない(50代 男性)
「異性と話す」が8位でした。
「異性が怖い」「異性に不慣れ」という人もいますし、「気になる異性を意識して緊張してしまう」という人もいました。
異性と話したいのに緊張してできないという人は、「メールから慣れていく」「まずは話を聞くことに徹する」などを意識してみてはいかがでしょうか。
またあらかじめ「異性と話すことに慣れていない」と相手に伝えておくことで、相手から「自分と話していても楽しくなさそう」と誤解されることを防げるでしょう。
上記のアンケート結果から読み取れることは、まだあまり信頼関係が築けていない関係・心を許せていない関係の相手に対して、会話することで話が広がったり、深まったりすることに対する恐れがあるように感じます。
昔はご近所さんとのコミュニケーションなども頻繁に行われていましたが、現代においてはお隣さんがどんな人なのかもわからないし、お隣さんにも知られたくないというような日々の日常生活においてのコミュニケーションの希薄さも影響しているように感じます。
会話が苦手な理由ランキング
会話が苦手な理由の圧倒的1位は「話題がない(199人)」でした。
また2位「人のことを気にしすぎる(109人)」、3位「会話を広げられない(102人)」も多くの票を集めました。
話題選びに悩んでしまう背景にも、他人にどう思われるかを気にする心理があるように感じます。
相手に、自分との会話が楽しいと思ってほしいからこそ、話題選びに苦労するのはないでしょうか。
1位 話題がない
- 話題が見つからない。何を話していいかわからない(30代 女性)
- 相手が興味をもつような話題を振るのが苦手(40代 女性)
1位は「話題がない」でした。
雑談などで会話を盛り上げようと思うと、相手が興味をもちそうなことを選んで話す必要があるでしょう。
共通の話題がないと、なかなか話が続きません。
話題選びに悩んでいるうち、沈黙のままおしゃべりタイムが終わってしまうことも考えられます。
もし、会う相手と話を盛り上げたい気持ちが強いなら、SNSなどで相手の「趣味・興味関心」「出身地・出身校」をチェックして、情報を仕入れるのもおすすめです。
2位 人のことを気にしすぎる
- 相手を傷つけたり失礼な言葉使いになったりしていないか不安(20代 男性)
- 複数人いると「自分の言ったことが、間違った意味で受け取られているのではないか」と気になってしまう(30代 女性)
- 相手のリアクションを気にしすぎてしまい、自分の意見を言えない(40代 女性)
2位は「人のことを気にしすぎる」です。
「変なことを言ったら嫌われるのでは」「相手に不愉快な思いをさせたらどうしよう」という不安が強く、会話を楽しめない人も多いとわかります。
悪気なく言ったことを誤解された経験があり、怖くなってしまった人もいるようです。
とくに、今後も付き合いが続く人に対しては、遠慮してしまいますよね。
変なことを言って怒らせるくらいなら、会話しないほうがいいと考えることもあるでしょう。
3位 会話を広げられない
- うまい返しができず、ラリーがなかなか続かないことがある(20代 男性)
- うまい返しができず、次の話題に繋げられない(30代 女性)
- 自分としては無難に答えているつもりだが、会話が盛り上がらない(40代 女性)
3位は「会話を広げられない」でした。
相手から振られた話題や質問に対し、会話を広げていくような返しやリアクションができないと感じている人も多くなっています。
「自分のターンで会話が終わる」「相手の反応が良くない」といったことが続くと、落ち込んでしまう人もいるでしょう。
いい返しをしなければと思いすぎて、言葉が出てこなくなる人もいるかもしれませんね。
ただ会話を広げていくためには、必ずしも面白いことや気の利いたことを言う必要はありません。
「相手の話をしっかり聞いて、共感を示す」「話の内容について質問する」といったことでも、会話は続いていきます。
4位 緊張する
- 緊張して頭が真っ白になってしまう(20代 女性)
- 人とコミュニケーションの取り方がわからないからです。緊張もするし頭がパニックになります(50代 女性)
「緊張する」が4位でした。
人と会話するときに緊張してしまい、話す内容が頭から消えてしまう人も。
緊張する理由としては「過去に会話で失敗した嫌な経験がある」「異性や年齢が離れた人と話すことに慣れていない」「自信がない」などが考えられます。
あがり症だという人もいるでしょう。
5位 会話に入れない
- 話すタイミングの見極めが難しいから。自分のターンがわかりにくい(30代 男性)
- 会話に入るタイミングがうまくつかめない(40代 男性)
- みんなが盛り上がっていても入っていけないし、ちょっと冷めた目で見てしまう(50代 女性)
5位は「会話に入れない」でした。
会話が苦手な人にとっては、周囲で雑談が盛り上がっているとき「何の話?」と入っていくのは至難の業。
興味をもっている話題であったとしても、なかなか入っていけない人は多いでしょう。
また会話の輪には入っているものの聞き役に回ってしまい、「発言したくてもタイミングがわからない」という人も目立ちました。
6位 他人に興味がない
- 相手に興味がないので何を聞いたらいいかわからないし、うまく返事ができない(30代 女性)
- 人の話に関心がもてないから(50代 男性)
「他人に興味がない」が6位でした。
他人の興味関心について知りたいと思わないという人もいます。
親しくない人や親しくなりたいと思わない人の話を聞くのが苦痛だという人は多いかもしれませんね。
興味がない相手との会話を楽しいものにしたいなら、「相手の話に興味をもちそうな友人や家族に伝えるネタを探す」という気持ちになってみるのもおすすめです。
7位 言いたいことがまとまらない
- 頭ではわかっていても、うまく説明できないことがある(30代 女性)
- 根底に「言葉の引き出しが少ないこと」があると考えている。イメージをうまく伝えられない(40代 男性)
- わかりやすく説明できず、相手をイライラさせてしまう(60代以上 男性)
7位は「言いたいことがまとまらない」でした。
自分から相手に伝えたいことがあっても、考えやイメージをうまくまとめられない人もいます。
うまく伝えられなくて誤解されてしまったり、一番言いたいことが伝わらなかったりすることもあるでしょう。
商談や会議であれば、口下手でも事前に伝えたいことを準備しておけますし、口頭ではなく資料で伝えることも可能です。
ただ、突然に想定になかったことを話しかけられたり質問されたりすると、とっさに言葉が出ず困ってしまう人も多いかもしれません。
会話が苦手な理由の1位の『話題がない』と6位の『他人に興味がない』は、本質的には同じ理由であると推測します。
つまり、『他人に興味がない』から『話題がない』のです。相手に興味・関心を持てれば、自然と話題が見つかり、『会話をしなきゃ』というような気持ちにもなりにくいです。
また、2位の『人のことを気にしすぎる』は、嫌われたくない気持ちの表れですね。エゴサーチをする人も同じ傾向性と考えますが、この気持ちが強く出てしまうのは、SNSの影響が大きいと思います。他人のSNSでの誹謗中傷のコメントなどを見てしまうと、不安や恐れが増すからです。
会話が苦手なことによる困りごとランキング
会話が苦手ことによる困りごとで最も多かった回答は「人間関係の構築が難しい(164人)」でした。
2位「集まりに参加するのが苦痛(59人)」、3位「会話が盛り上がらない(46人)」、4位「ストレスが溜まる(35人)」が続きます。
- 友達が少ない。アルバイト先で仲の良い人がいない(20代 女性)
- ママ友ランチの時間がすごく苦痛。新しく誰かと仲良くなろうと思えない(30代 女性)
- 多人数での集まりでは気を張っているので、終わった後にどっと疲れてしまう(40代 女性)
- エレベーターの中や応接室への移動中など、雑談の話題が浮かばずに黙ってしまうので、重い雰囲気になりがち(20代 男性)
- コミュニケーションをあまり取らないせいか、協調性がないと思われて会社では疎まれています(50代 女性)
会話が苦手なことで「新しい知り合いをつくる」「知り合った人との信頼関係を深める」といったことができず、交友関係が広がらないことに悩んでいる人が多数。
会話が苦手だと食事会なども避けがちになるので、交友関係は広がりにくいですね。
また会話を避けていると、学校や職場で浮いてしまうことも。
困っていても上司や同僚に話しかけられない人だと、仕事をひとりで抱えてミスしてしまう可能性もあります。
一方で「仕事やご近所付き合いに支障が出ないように」と会話を頑張っている人は、会話のせいで疲労を感じてストレスを抱えているようです。
なお「会話が苦手でも、とくに困っていない(7人)」という人は少なく、多くの人が何らかの困りごとを抱えているとわかりました。
会話が苦手なのを克服する方法
アンケートの結果、多くの人が同じような場面や理由で、会話が苦手だと感じていることがわかりました。
会話が苦手なことを悩んでいる人もいると思いますが、どうすれば克服できるのでしょうか。
主な克服方法は、次の6つです。
会話をする際に上記のことを心に留めていれば、会話を楽しめるようになる日も近いかもしれませんよ。
順番に解説するので参考にしてみてください。
会話する相手に興味を持とう
まず初めに、会話する相手に興味を持つようにしましょう。
自分や自分の話に興味を持っていると感じると、あなたへの好感度が上がり、会話がしやすくなるからです。
人は自分の話が相手に共感してもらえると、悪い気はしないものです。
会話している時には、内容はもちろんのこと、相手の視線や表情、話し方に注意してみてください。
相手の反応を見ていると、どんな話に興味を持ったか、反応がイマイチだったかが見えてきます。
反応が悪かった時は、内容が悪かったのか、話し方が悪かったのかなどを考えてみてください。
あらかじめ話す相手がわかっている場合は、趣味や興味のあることについて情報収集をしておくと会話が広がりやすいでしょう。
さらに、会話する相手の服装や身に付けているものからも情報収集ができます。
小さなことでも相手に興味を持つことで共感しやすくなり、会話もしやすくなることでしょう。
聞き上手になろう
会話が苦手な人は、話すよりも聞き上手になりましょう。
話を聞いてくれているとわかると、相手も話しやすくなるからです。
相手に与える印象の5割は視覚的な情報と言われており、話を聞いている時には、笑顔で相槌を打つようにします。
共感していると感じると、相手も「もっと話したい」「話してよかった」と思ってもらえます。
また、相手の話に耳を傾けることで、自分との共通点が見つかり、話題が広がることもあるかもしれません。
さらに、自分の知らなかった知識を得る機会になることにもつながります。
自分の意見や感想を話す必要があるときには、相手の話が終わってから話し始めるのがポイント。
話を中断したり、相手の話に被るように話さないよう心がけましょう。
「話し上手は聞き上手」ということわざもあるように、聞き上手になることで話す話題も増えることでしょう。
ポジティブな言葉を使おう
会話をする際には、ポジティブな言葉を使うようにしましょう。
ポジティブな言葉は、その場の雰囲気を和ませ明るくするからです。
また会話に参加している人の思考も前向きになりやすいというメリットも。
「いいね!」「すごい!」「ステキ」などの言葉を会話に入れると、嫌な気分になることなく会話が続けられます。
さらに、ネガティブな言葉を次のように言い換えるのもおすすめです。
- 〇〇嫌いなんだよね→〇〇より××の方が好きだな
- そんな考え方はありえない→なるほど、視野が広い考え方だね
- 〇〇なんてできない→××すればできる
ポジティブな言葉を使うことに意識しすぎるとうまくいかないので、まずは「すごい」「いいね」などを相槌のように使ってみると、自然と会話ができるでしょう。
結論から話すようにしよう
自分が話すときは、結論から話すようにしましょう。
「結局何が言いたかったんだっけ?」が防げるからです。
アンケートでも会話が苦手な理由で「言いたいことがまとまらない」と回答した人が多数いました。
結論を先に話すことで、何を言いたいのかがすぐに伝わり、相手も話の内容を理解しやすくなります。
また、先に結論を共有することでブレずに説明しやすくなり「うまく伝えられない」が減るメリットもあります。
もし会話の途中で話が迷子になっても、結論を相手が理解してくれているのは大きな安心感につながるのではないでしょうか。
緊張して何を話しているのかわからなくなってしまう人や、説明が苦手だと感じている人は、まず結論から話すようにしてみてください。
うまく話そうと思いすぎないようにしよう
うまく話そうと思いすぎないようにしましょう。
うまく話そうと思うことで、考えがまとまらなくなることもあるからです。
会話が苦手な人は、「話を広げなきゃ」「こんなこと話したら誤解されてしまうかも」と考えがち。
うまく話そうと思えば思うほど、説明が長くなりすぎて相手に伝わりにくくなってしまうことがあります。
また、イヤなことがあった日に笑って話すのは難しいように、誰でもその日のメンタルによってうまく話せなくなってしまうこともあります。
考えがまとまらなかったり緊張してしまったりしてうまく話せそうにないときは、聞き役に徹するのも一つの手です。
自分から話しかけるようにしよう
会話をする際には、自分から話しかけるようにしましょう。
会話に慣れることで、苦手意識がなくなる可能性もあるからです。
会話が苦手だと、話題を振ってもらえるまで話さない・話せない人もいるのではないでしょうか。
自分から話しかけるなんて、ハードルが高めと感じる人もいるでしょう。
しかし、会話する回数を重ねることで人と話すことに慣れてきます。
また、「こういう返し方する人が多いな」「こんな話し方もあるのか」など、いろいろな会話のパターンがわかってくることも。
始めは緊張すると思いますが、経験を積むことで自信がつき、会話を楽しめるようになるかもしれませんよ。
まとめ
話題提供や話題の広げ方に苦労して、会話が苦手と感じている人は多数。
とくに初対面の人が相手だと、「話題のチョイス」や「話題を広げるにしても、どこまで踏み込んでいいのか」がわからないため、難しく感じる人が多いようです。
相手のことを思いやる人や相手からどう思われるかを気にする人ほど、会話が苦手なのかもしれません。
自分から発信するのが難しいなら、相手の話を聞いて共感したり質問したりすることから始めましょう。
会話の経験が少なくて自信がないなら、「話し方教室」や「話し方に関する本」で勉強・トレーニングするのもおすすめです。
会話が苦手な人が多くなった要因としては、環境の変化が大きいと思います。コミュニケーションのツールは、対面から電話、電話からメールなどに変化してきています。
また遊びも外で遊ぶことよりもインドアのゲームなどに変化して、人と関わる機会がそもそも減ってきていることで、コミュニケーションの経験値が昔に比べて不足しているのです。
そしてさらにコロナ禍において、コミュニケーションを取ってはいけない環境になり、苦手意識が高まったように感じます。私は人前で話す仕事をしていますが、恥ずかしがり屋で話すのが苦手です。
そんな私でもたくさんの経験をすることによって、自信が生まれ、話すことに対しての苦手意識が薄れてきています。
まずは、話しやすい人と会話する回数を増やすところから無理なく始めてみるのはいかがでしょう。