「人前で話すのがどうしても苦手」という人も多いのではないでしょうか。
緊張は感じるけどこなせるという人ならいいですが、「逃げ出したくなる」「会議やプレゼンの前はストレスで吐きそう」という人は日常生活や仕事にも支障をきたしてしまいます。
今回は人前で話すことが苦手な500人を対象にアンケートを実施。
「人前で話すのが苦手な理由」や「苦手克服のためにやっていること」を聞きました。
- 調査対象:人前で話すことが苦手な人
- 調査期間:2024年5月30日~6月2日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:500人(女性355人/男性145人)
- 回答者の年代:10代 1.0%/20代 20.4%/30代 41.0%/40代 25.8%/50代以上 11.8%
アンケート結果に対して、株式会社ヒューマンスカイの代表取締役である森田正樹氏からご考察いただきました。
【監修者プロフィール】
森田 正樹
株式会社ヒューマンスカイ 代表取締役
1982年より俳優活動を始め、TV・映画・CF・舞台等の出演の他、ナレーション・司会等の表現に関わる仕事に従事する。
そのかたわら株式会社ピープル(現コナミスポーツ)でマシーントレーニングのトレーナーとして8年勤務し、人の体を変えていくトレーニング理論とコーチング技術を習得。その後、株式会社資生堂での実演スタイルのプロモーションで業界屈指の実績を築き、会社設立。
芸能の世界で鍛えられた「表現力」と販売の世界で磨いた「プレゼンテーション技術」そして、フィットネスの業界で体得した人の体を変えていくコーチング技術を融合させた独自の研修プログラムを開発。
ビジネス演技力「ドラマテクノロジー」をプロデュース。
ビジネスシーンで欠くことのできないコミュニケーションスキルとプレゼンテーションスキルを専門に、受講者の「個性」を拓き導くオリジナルの研修が注目されている。
<書籍監修>
「イラストでわかる 愛される店員になる 接客術」 日本実業出版社
「接客のルール」 明日香出版社
「店長のルール」 明日香出版社
2010年「接客のルール」台湾にて出版
2013年「売れる販売員の接客ルール」PHP研究所より出版
人前で話すのが苦手な理由ランキング
人前で話すのが苦手な理由の圧倒的1位は「注目されたくない(136人)」でした。
2位「どう思われるか不安(63人)」、3位「過去の失敗・嫌な経験から(61人)」、4位「失敗したくない(56人)」、5位「意見を否定されるのが怖い(54人)」が続きます。
ランキングに入った項目の背景には、「自信のなさ」と「他人の目を気にする性格」があるように思われます。
また自信のなさは、過去の失敗体験からきているケースもあるようです。
自信がないと、「自分の意見を言いたい」「ディスカッションしたい」という意欲よりも不安のほうが大きくなってしまいます。
すると「人前で話すのは、できるだけ避けたい」と思うようになるでしょう。
1位 注目されたくない
- 大勢に注目されると緊張するから(20代 男性)
- みんなの視線を浴びるのが嫌だ(30代 女性)
- たくさんの人に見られているという恐怖感(40代 女性)
1位は「注目されたくない」でした。
自分ひとりに人の視線が集まると、強く緊張してしまうこともあります。
「大勢から注目されている環境」を挙げた人が多かったものの、少人数でもじーっと見られると緊張してしまう人もいるのではないでしょうか。
家族や友人の前、ひとりで練習するときには問題なく声を出せても、不特定多数の人から見られていると思うと声が出にくくなるケースもあるでしょう。
どんな人でも注目されると緊張感はもつでしょうが、とくに自信がなかったり準備不足だったりすると、緊張が強くなってしまいます。
また「外見に自信がないので、注目されたくない」という人も複数いました。
2位 どう思われるか不安
- 普段あまり発言しないのに会議で発言したら、「急にどうした」と思われそうだから。「見るからに緊張している自分を馬鹿にされているのでは」とも感じる(20代 女性)
- どのように他人から評価されるか気になる(40代 女性)
- 「いい大人なのに話すのが全然うまくないよね」と思われる世間体が気になって(50代 男性)
2位は「どう思われるか不安」です。
周囲の目を気にしているため、人前で話すことに苦手意識をもっている人も多数。
とくに「会議での発言」「顧客へのプレゼン」などでは、相手の評価が気になるでしょう。
「優秀な人材に見られたいけれど、本当は自信がない」という人ほど、不安は大きくなるかもしれません。
3位 過去の失敗・嫌な経験から
- 幼少期にスピーチを任され、途中で泣いてしまった経験があるから(20代 女性)
- 過去に話すことを忘れて失敗したから(30代 女性)
- 過去の失敗経験として、プレゼンテーションがうまくいかなかったので(40代 男性)
3位は「過去の失敗・嫌な経験から」でした。
「会議で発言したら、高圧的な上司に人前で馬鹿にされた」といった経験があると、人前で意見は言いたくないと思うのは当然でしょう。
「小学校の授業で、みんなの前でうまく作文を読めなかった」「授業参観で発言した内容について、親から怒られた」など、子ども時代の嫌な体験を挙げた人も多くなりました。
多かれ少なかれ、失敗は誰でもするものです。
ただ「失敗したけどリカバリーできた」「失敗を糧にして次は成功できた」という経験がないと、苦手意識が定着してしまいそうですね。
失敗したときに気持ちを切り替えられるかや、周囲のフォローがあるかどうかも、重要なポイントになりそうです。
4位 失敗したくない
- 間違ったらどうしようと考えてしまう(20代 男性)
- 「失敗してはいけない」という自分の考え方にあると思う(40代 女性)
- ときには言いすぎてしまったり、失言が増えたりするので、話すのは苦手(50代 男性)
「失敗したくない」が4位でした。
大袈裟な例ですが「社運を賭けた大事なプレゼン」などでは、失敗できないという気持ちが強くなるのは当然でしょう。
ただ過度に失敗を恐れていると、フランクな意見交換の場でも、何も言えなくなってしまうことも。
「自分の意見に自信がもてない」「知識不足で、間違ったことを言ってしまいそう」など自信がないせいで、失敗を恐れる気持ちが強くなってしまいます。
また過去の失敗体験から、もう失敗したくないという不安が強くなっていることも考えられます。
5位 意見を否定されるのが怖い
- 「マイナス意見をもたれたらどうしよう」という不安(20代 女性)
- 意見を否定されたり、反応がよくなかったりすると、自分の評価が下がったように思うから(30代 女性)
- 「自分の意見を否定されるのではないか」という恐怖心が原因だと思います(50代以上 男性)
5位は「意見を否定されるのが怖い」でした。
「意見を否定されると、自分自身の人間性も否定されているように感じる」という人も多いのかもしれません。
あるいは、商談や会議の目的を見失い、否定されたくないという気持ちだけが強くなっているのかもしれません。
例えば、いろいろな意見を出すことが目的の会議なら、自分と真逆の意見が出てきたときに「否定された」ではなく「自分の意見をきっかけに、議論を活発化できた」「相手の意見を引き出せた」とも捉えられるでしょう。
また否定されるのが怖くなるかどうかは、否定する側の言い方にも影響されます。
高圧的に「あなたの意見は間違っている」「何を言いたいのか分からない」などと言われた経験があると、怖い気持ちが強くなるのではないでしょうか。
6位 あがり症・緊張する
- 性格的に人前に出るのが苦手(30代 女性)
- 極度のあがり症だから(50代 男性)
「あがり症・緊張する」が6位でした。
子どものころから人前に出るのが苦手という人も多くなっています。
「もともと苦手なうえに、失敗経験も重なってさらに苦手になった」という人もいました。
「震え」「発汗」「吐き気」など不安や緊張の症状が強く、日常生活に支障をきたすような場合は、病院を受診してみるのもひとつの方法です。
7位 慣れていない
- グループディスカッションの経験が少ないこと。ただ就活で面接を何回か経験した後は、人前で話すことの苦手意識も少し薄まった(10代 女性)
- 経験不足。場数を踏んでいないから慣れていない(30代 女性)
- 幼少よりひとりで過ごすことが多く、会話に慣れていない(40代 男性)
「慣れていない」が7位でした。
経験したことがない場面を怖いと思うのは、よくある反応です。
経験不足のため自信をもてず、苦手だと感じてしまうのですね。
そのため「新社会人」や「人前で発表する経験をしてこなかった人」は、プレゼンや会議での発言に苦手意識をもつことが多いでしょう。
上記のパターンの場合、経験を重ねることで苦手意識を克服できる可能性があります。
「注目されたくない」「どう思われているか不安」という人は、「なぜ注目されたくないのか」「どう思われたくないのか」など、自分が思っていることを書き出してみましょう。
書き出すことで気持ちスッキリし、考えが整理できるからです。
また回答を見ると、「自己肯定感の低さ」が原因になっているものが多いようです。
完璧を求めて失敗してしまうと自分を責めてしまいネガティブ思考になりがちに。
「前は話す前から手が震えていたけれど、今日は大丈夫」「以前よりも知識が増えている」など、小さいことでも前向きに考えるようにしてください。
自分の長所短所を把握し、日頃から長所は伸ばすように、短所は受け入れ、ありのままの自分を認めてあげるようにしましょう。
人前で話せるようになるための克服方法ランキング
人前で話せるようになるための克服方法を聞いたところ、最も多かったのは「練習・リハーサルする(137人)」でした。
僅差で2位「事前に話す内容をまとめる(132人)」が続き、事前準備を重視している人が多いとわかります。
3位「場数を踏む(69人)」、4位「話し方を学ぶ(49人)」は、自信をつける効果がありそうです。
プレゼンは発表の場合は、上手に話せるよう練習し、言葉に詰まってもカバーできるようメモ・台本を用意しておくと安心できそうですね。
話すことが決まっていない会議などの場合には、場数を踏んで成功体験を積み重ねることで、少しずつ自信がついてくるでしょう。
1位 練習・リハーサルする
- プレゼンの前にしっかり練習する(20代 女性)
- 事前練習を納得いくまで行う(30代 男性)
- 人のいない部屋でスピーチの練習。自分が話しているところを録音して修正する(40代 男性)
1位は「練習・リハーサルする」でした。
苦手なことでも、練習していると少しずつ自信がついてきます。
何度も反復練習することで、自然な調子で話せるようになるでしょう。
話しているところを録音したり、家族や同僚に聞いてもらったりして、よりわかりやすく話せるように改善している人もいました。
時間が決まっているプレゼンや発表なら、時間切れにならないよう、練習時に時間をはかっておき、話す内容やスピードを調整しておくのもおすすめです。
2位 事前に話す内容をまとめる
- 意見がしっかり言えるように、メモに言いたいことをあらかじめ書いておく(30代 女性)
- 事前に台本を準備すしています(40代 男性)
- 話すことを事前に調べて、箇条書きで文字に起こしておく(50代 女性)
2位は「事前に話す内容をまとめる」です。
「プレゼン・発表のスピーカー」や「会議・イベントの司会」であれば、話す内容はある程度事前に準備できます。
そのため、事前に話す内容をまとめておくという人も多数。
ただ程度はさまざまで、台本を作って暗記する人もいれば、「箇条書き程度にして、脱線してもいいように余裕をもたせておく」「頭の中で整理しておく」という人もいました。
緊張して言いたいことを忘れてしまいがちな人なら、メモや台本を作って文字にしておくのがおすすめ。
練習のときに役立ちますし、手元に置いておけば、急に頭が真っ白になった場合にも話す内容を思い出せます。
質疑応答の時間がある場合は、想定問答集も作っておくとよいでしょう。
3位 場数を踏む
- 場数を踏むことです。あえて「大勢の前で話さなければいけない場面」で手を上げます(20代 女性)
- 失敗してもいいから、なるべく話すように心がけている(40代 男性)
- 親しくなった人たちとは、なるべく自分から会話を多くするように心がけている(50代 女性)
3位は「場数を踏む」でした。
積極的にプレゼンに参加するという人もいれば、「まずは人と積極的に会話することから始める」「少人数の集まりから参加する」という人もいました。
苦手度合いによって、自分にできそうなレベルから始めるのがいいですね。
例えば、会議で発言するのは難しくても、少人数のランチミーティングでは発言するといった努力もできるでしょう。
4位 話し方を学ぶ
- 話し方教室への参加(30代 男性)
- 話し上手な友人に指導してもらう(40代 男性)
- YouTubeで「上手な話し方の解説ビデオ」を見て参考にしている(50代 女性)
4位は「話し方を学ぶ」でした。
「動画サイト」「本」「セミナー・教室」で話し方を学んでいる人もいます。
セミナーの場合は、講師や他受講生とのロールプレイングなども用意されているため、学んだことをすぐアウトプットできます。
また、商談やプレゼンなどシチュエーションを限定して学ぶことも可能。
特定のシチュエーションに対する苦手意識が強い人は、ピンポイントで苦手分野を教えてくれるセミナーや本を探してみてはいかがでしょうか。
「周りにいる話し上手な人を参考にしている」という声も複数ありました。
5位 考えすぎない
- いい意味であまり深く考えず、「価値観が違って当然」という気持ちで発言する(20代 女性)
- 平常心を心がける(30代 男性)
- 「自分が思っているほど相手は関心をもっていない」と思い込むようにしている(40代 女性)
「考えすぎない」が5位でした。
「失敗したらどうしよう」「相手にどう思われるか不安」という気持ちが強すぎる人の場合、考えすぎないことも大切です。
「多少失敗しても、リカバリーできればいい」「意見は違って当たり前」などと割り切れば、楽になるのではないでしょうか。
もちろん失敗しないための十分な準備は必要ですが、過剰な気負いをなくすことで少し緊張が和らぎそうです。
6位 ゆっくり大きく話す
- なるべく大きな声で発言する(20代 女性)
- 急いでいても早口にならないように、自分がちゃんと落ち着いて受け答えできるように意識する(30代 女性)
- 「ゆっくりしゃべろう」と意識して、話し始めるようにしています(40代 男性)
「ゆっくり大きく話す」が6位でした。
人前で話していて緊張すると、早口や小さな声になってしまう人も多いです。
すると聞き手に声が届きにくくなります。
そのため、ゆっくりと大きな声で話すと意識するのはよい方法でしょう。
ゆっくり話すと、落ち着いて堂々として見える効果もあります。
7位 聞き手の目を見ない
- できるだけ遠くを見つめて、ひとりひとりの顔を見ないようにする(20代 男性)
- あまり良くないかもしれませんが、人の目を見るのではなくおでこやあごのあたりを見て話し、視線を意識しないようにしています(30代 女性)
- 人前に出たときに、人の顔を直接見ないようにしている(40代 女性)
「聞き手の目を見ない」も7位でした。
「目ではなくおでこや鼻を見る」「空間や遠くを見る」という声も。
似たような対策として、「あえて眼鏡やコンタクトを外して、会議やプレゼンに参加する」「相手を人形だと思う」という人もいました。
相手の視線を意識しすぎないようにすることで、注目されることによる緊張を和らげている人も多いようです。
目を見ないのは失礼と感じるなら、親しい知り合いや、自分に共感してくれていそうな人の目だけを見る方法も試してみてください。
人前で話すときには、何を一番に伝えたいかを考えるようにしましょう。
伝えたいことを伝えられれば、失敗ではないからです。
人前で話すときは「うまく話したい」と思いますが、大切なのは「うまく話す」より、どれくらい伝えられるかです。
「流暢に話している」よりも、「たどたどしく話しているけれど熱意がわかる」方が印象に残るのではないでしょうか。
また「女性が多い」「若い人が多い」など、どんな相手に向かって話すかも確認し、相手に合わせた話し方や内容にするのがおすすめです。
目的と対象者がわかったら、あとは練習あるのみです。
「完璧でなくてもいい」と考え、リラックスして臨めば、苦手を克服できる日も近いのではないでしょうか。
人前で話すのが苦手な場面1位は「プレゼン・発表の場」
人前で話すことが苦手な500人に「苦手な場面」を聞いたところ、1位は「プレゼン・発表の場(130人)」、僅差の2位は「大人数の場で話す(129人)」、3位は「会議で発言を求められる(121人)」でした。
たくさんの人がいる中でプレゼンしたり、意見を述べたりすることに緊張する人が多いようです。
また、会議や朝礼などで「◯◯さん、何か意見はある?」などと振られると、ドギマギしてしまう人もいるでしょう。
4位「自己紹介する(60人)」、5位「朝礼で話す(38人)」、6位「初対面の人と話す(35人)」が続きます。
初対面の人たちとの自己紹介で、「自分の順番が回ってくるのを待っているときから、すでに緊張してしまう」という人もいるのではないでしょうか。
全体的には職場を想定したシチュエーションが多いものの、「結婚式」「保護者会」など、プライベートのシチュエーションもランクインしました。
まとめると「たくさんの人から注目される場面」「自由に話す場面」を苦手だと感じる人が多いようです。
たくさんの人から注目を集めると緊張してしまいますし、「自由に意見を言って」と言われても、戸惑ってしまう人も多いからでしょう。
急に人前で話すことになってしまった時は、「間違っていたら申し訳ないのですが~」「私見ですが~」などのクッション言葉を入れてみてください。
クッション言葉は、話す内容を和らげてくれる効果があるからです。
自分の話すことが相手にどう伝わるか気になるのは普通のこと。
クッション言葉を入れることで、はっきり言い切ったとしても相手にはマイルドに伝わります。
また、話しているときに聞いている人たちの反応が気になってしまう人は、一人に向かって話すようにするのがおすすめです。
大勢の反応が気にならなくなり、集中して話せるようになりますよ。
人前で話すのが苦手な人が話すと「言葉が出なくなる」
「人前で話すとどうなるか」という問いには、1位「言葉が出なくなる(161人)」、2位「声が震える(151人)」、3位「頭が真っ白になる(131人)」という回答が多く寄せられました。
「頭が真っ白になって、話したかったことが飛んでしまう」「言葉が出ない」など、話を続けることが難しくなってしまう人もいるようです。
4位「手足が震える(54人)」、5位「顔が赤くなる(42人)」が続きます。
緊張のあまり、周りから見てもわかるような「身体的な症状」が出る人も多いのですね。
大きな舞台やプレゼンで黙り込んでしまうと「失敗」「失態」と見なされることもありますから、何とかしたいと考えている人も多いことでしょう。
「人前で話すとどうなるか」のアンケート結果では、回答の全てが緊張によっておこるものだと考えられます。
人前で話すときは、緊張していることを無理に隠そうとする必要はありません。
隠そうとすることで、より緊張してしまい言葉が出なくなったり声が震えるなどの症状がひどくなってしまうからです。
緊張具合の差はありますが、誰しも少なからず緊張するものです。
話し始める際に「緊張しているのですが~」と、自ら話してしまうのも一つの手。
それでも緊張が和らがなければ、深呼吸してリラックスするように心がけましょう。
浅い呼吸は声が震えてしまう原因にもなります。
さらに首や肩回りが緊張でこわばってしまうと声が震えてしまうので、肩を上下するなどストレッチも有効です。
笑顔はリラックス効果を得られる簡単な方法です。
緊張しているときこそ「笑顔」を作るようにしてみましょう。
人前で話すのが苦手な理由と克服方法の調査結果まとめ
人前で話すのが苦手な理由と克服方法の調査結果はいかがでしたでしょうか。
データをまとめると、過去の失敗体験や経験不足による自信のなさから、人前で話すことに苦手意識をもっている人が多いとわかりました。
とくに、プレゼンや大規模な会議でたくさんの人から注目される場面では、失敗したらどうしようという不安が強くなる傾向が見受けられます。
苦手意識を克服して人前で話せるようになるためには、練習や事前準備を十分にしてみてはいかがでしょうか。
また、プレゼンや会議の目的を意識し、目的に向かってシンプルに考えてみるのもひとつの方法です。
「上手に面白く話す必要はない」「必要な情報を相手に伝えればいい」「自分の意見が通らなくても、意見交換が活発になればいい」と意識すると、少しは楽になるかもしれないので、一度試してみてはいかがでしょうか。
人前で話すのが苦手な理由の第1位「注目されたくない」の裏側にあるメッセージ、それは「緊張してうまくいかない自分を人前に出したくない」という事もあるでしょう。
大丈夫です!安心してください。緊張することは健康な証拠であり、身体が戦うための臨戦態勢に入っている現象です。
これまで多くの人たちにプレゼンテーションや講師術を研修してきた私も驚くほどに緊張体質です。手が異常に冷たくなったり、心拍数が上がってドキドキしたりと如実に緊張の現象が現れます。
その時はどう対処するか、手を温めたり、深呼吸しながら間をとってゆっくり話したり、動作(ジェスチャーや位置の移動、目の動き)をゆったりしたりと動作・モーションを変えて状態を落ち着かせていきます。
緊張するとその場を早く終わらせたいので、早口になったり視線が定まらずに目がキョロキョロしたりと、何かと忙しない動きになります。だから緊張現象の逆の動作・モーション行う事で少しずつ身体に落ち着きを取り戻す事ができます。身体が落ち着くと気持ちも落ち着いてきます。
人前で話すことが苦にならない為には準備8割本番2割です。練習やリハーサルの回数も重要ですが、それ以上に重要な事は、どんな練習やリハーサルを行うのかという、やり方や練習の質にも注目してください。効果的でない練習をすればするほど、悪い話し方が定着し癖になってしまいます。
可能であればお話が上手な人など、他の人に視てもらい意見をもらいながら練習するのが良いでしょう。